~monologue de sommelier(ソムリエのひとり言)~ ラベル表記でワインの味わい表現
※このひとり言は2013年11月1日に東京の「ラベル新聞」に連載されていた同筆者のコラムになります。
寄稿「ワインラベルとetiquette」②
シニアソムリエ 石田通也
「ラベル表記でワインの味わい表現」 ラベル新聞2013年11月1日号掲載
猛暑から秋へと移り変わり、世界中の多くのワイン愛好家にうれしい季節がやってきた。そのラベル表記には、伝統に裏打ちされた厳格なルールがある一方で、最近はスタイリッシュでストーリー性のあるラベルデザインも求められているという。シニアソムリエの石田通也氏に、7回にわたりワインのいろはと世界のラベルについて寄稿いただく。
日本ではあまりなじみのない感覚かもしれませんが、欧州などワイン先進国には「ワイン法」が制定されており、厳しく品質が管理されています。特に欧州では「INAO」のほか各国で制定されている「原産地統制呼称法」があり、ワイン産地の特性を守るため、葡萄品種や栽培方法、醸造方法からアルコール度数、さらには熟成期間など多くの事項が法律で厳しく規定されています。これによりボルドーはボルドーらしく、ブルゴーニュはブルゴーニュらしい産地の特性を生かしたワインのスタイルが守られているのです。
ワイン法には「ラベル表記義務」事項も定められており、生産地域やアルコール度数、生産者名、容量などの項目が国ごとに定められています。大きくは「日常消費ワイン(テーブルワイン)」と、「原産地呼称付上級ワイン」に分かれ、さらに国別に細分化されカテゴライズしています。
ニューワールドと呼ばれる近年高品質なワイン産地として認められてきたエリア(米国、オーストラリア、ニュージーランド、チリ、アルゼンチン、南アフリカ等で、ワイン造りの歴史は古いが世界的に認められたのが近年)では、葡萄品種を表記することで一般消費者に分かりやすくアピールし、売り上げを伸ばしてきました。その先駆けが米・カリフォルニアのワインで、今ではオールドワールド筆頭のフランスも、その葡萄品種表記を真似るところが増えてきています。
シニアソムリエ 石田通也氏 1970年、長野県明科町(現安曇野市)生まれ。大阪あべの辻調理師専門学校で料理を学んだのち、㈱プリンスホテルへ入社。各レストランに配属されサービスを学ぶ。「シニアソムリエ」「きき酒師」「ビアテイスター」などの資格を持ち、05年には、「第4回全日本最優秀ソムリエコンクール兼第12回世界最優秀ソムリエコンクール日本代表選考会」でベスト16に。現在は、長野県松本市深志のフレンチレストラン「Le SALON(ル・サロン)」オーナーとして活躍する傍ら、ホテル、レストランのイベントプロデュースなども手がける。11年に㈳日本ソムリエ協会技術委員・上信越支部地域委員、同年、長野県原産地呼称管理制度日本酒・焼酎官能委員に。
松本駅から徒歩10分の深志神社近くにあるフレンチレストラン。重厚なエントランスを入ると、ゆったりとくつろげる空間が広がる。オーナーソムリエの石田氏とワイン談義を交えながらリーズナブルなフランス料理が楽しめる。
住所:長野県松本市深志3-4-3 1F/営業時間:17時30分~23時/定休日:木曜日/予約・問い合わせ:TEL 0263-88-7447
